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受託焼結

Contract Sintering

焼結法

焼結とは、金属や酸化物などの粉末を高温で焼き固めて緻密な物体をつくる技法です。
弊社では、大気焼成、ホットプレス(HP)焼成、加圧焼成、放電プラズマ(SPS)焼成、そして、熱間等方圧加圧(HIP)焼成といった5つの焼結技術でセラミックスを製造しています。さらに、高密度・高品位といった一般的なファインセラミックスだけでなく、原料となる各種粉末の合成や調製の環境も整っていますので、世の中にはまだ実績のない特殊なセラミックスへのニーズにも応えることができます。

弊社では、ご要望に応じた材料を製作するために、様々な焼結設備を保有しています。
大気中では取り扱いが難しい反応性の高い化合物や、従来の焼結方法では対応が難しい材料などにも対応し、豊富な原料合成技術や粉砕・造粒技術との組み合わせで最適な焼結方法・製品のご提案をいたします。

焼結工程

焼結工程(大気焼成)

焼結工程では、通常純度99.9~99.999%の原料粉末を使用しています。
酸化物のスパッタリングターゲットおよびタブレットを、主に大気焼成で製造しています。

スプレードライヤー

スラリーをドライヤー本体内のノズル(噴霧式)または高速回転円盤(遠心式)を利用して微粒化し、単位体積あたりの表面積を増大させながら連続して熱風を接触させ瞬間的に乾燥を行うことで、熱に敏感な物質であっても変質の少ない、流動性に優れた中空状の造粒粉が得られます。

この造粒粉は潰れやすいため、高密度成形品を得ることができます。

特徴

  • 短時間に乾燥粉末を得ることができます。
  • 得られる乾燥粉末は、流動性が良い球形です。
  • シャープな粒度分布の乾燥粉末が得られます。
スプレードライヤー

10000kN粉末成形機

所定の金型に粉末を充填し、1軸方向に成形を行う装置です。

3シリンダー方式採用により、100~10000kNまでの広範囲で圧力制御が可能です。

油圧精密制御によりスプリングバックの影響を抑制することができ、プログラム制御により繰り返し精度の高い成形作業が可能です。

特徴

  • 油圧細密制御によりスプリングバックを抑えることができます。
  • プログラム制御により繰り返し精度の高い成形作業が可能です。
10000kN粉末成形機

冷間等方静水圧プレス装置(CIP装置)

シリンダー内で等方静水圧により成形する装置です。

高圧成形を行うため、大型サイズでも密度ムラの少ない成形体が得られます。

少量生産から大量生産、小型製品から大型製品まで幅広い応用が可能です。

  • サイズ約φ500mm×L1000mmまで処理が可能です。
  • 最高200MPa(2040kgf/cm²)までの加圧が可能です。

特徴

  • 金型成形のような金属との摩擦がなく、かつ等方的に圧力が作用するために密度が均一で方向性の少ない成形体が得られます。
  • 減圧工程はバルブによる一次減圧とプログラム制御の二次減圧(スプリングバックによる割れ防止)により、最適条件の設定ができるようになっています。
冷間等方静水圧プレス装置(CIP装置)

大型大気焼成炉

大気雰囲気中で焼成を行うための電気炉で、最高温度1700℃まで昇温することができます。

炉内へは最大500mm角まで収納でき、大型セラミックス製品の製造や大量生産にも対応が可能です。

特徴

  • 主に複合酸化物の合成および焼成に対応した電気炉です。
  • 一度に複数枚の焼成が可能です

主製品

  • TiO2、ZnO、MgO、SrTiO3、LiCoO2、PZTなどの酸化物、LiF、Ca10(PO4)6(OH)2など
大型大気焼成炉

主な焼結工程装置

  • ホットプレス
  • 真空/加圧焼成炉
  • 雰囲気焼成炉(N2、 Ar、 H2)

焼結工程(雰囲気加圧焼結)

雰囲気加圧焼結では、合金および窒化物など各種化合物のスパッタリングターゲットおよびタブレットを製造しています。
溶解技術・合成技術も有しており、これらの技術を融合することで、様々な素材を取り扱うことが可能です。

真空ホットプレス

真空ホットプレスは、加圧焼結法の一つです。
カーボン型に粉末を充填し、熱と圧力を同時に加え焼結を行う装置です。

加熱初期は真空中で脱ガスを行い、その後不活性ガス雰囲気中にて焼結を行います。

特徴

  • 加熱初期は真空中で脱ガスを行い、その後不活性ガス中にて焼結を行うため、金属の酸化を防止できます。
  • プログラム制御により、再現性に優れた焼結設備です。

主製品

  • W系、Mo系、Nb系、V系、Ta系などの易酸化性金属
  • TiOx、NbOx、などの酸素欠損型酸化物 など
真空ホットプレス

放電プラズマ焼結 (SPS)

放電プラズマ焼結 (SPS)
放電プラズマ焼結 (SPS)の装置

放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering)は、パルス通電を用いた加圧焼結方法の一つです。パルス通電による被加工物の自己発熱、粒子間に発生する放電プラズマエネルギーを利用することで、迅速かつ緻密な焼結を短時間で実現しています。

難焼結材料の焼結、難接合材料の接合が容易

  • バインダー(焼結助材)無添加での焼結 (AlN、 TiN、 W-Ti、 Si3N4など)
  • 複合系材料、 多元系材料の焼結 (酸化物+金属、 窒化物+金属など)

粒界制御、粒成長の抑制

  • ナノ構造材料の焼結
  • 多孔質材料への応用

焼結事例

 

接合焼結体

接合焼結体

SPSは同一型内で温度勾配を設けることができるので
傾斜材などの焼結も盛んに行われています。

難焼結体/易分解性物質

難焼結体/易分解性物質

焼結では高密度化が難しい材料や、高温での熱分解が心配な材料も、
SPSなら構造を崩さず焼結することが可能です。

関連設備

  • ホットプレス
  • 真空/加圧焼成炉
  • 雰囲気焼成炉(N2、 Ar、 H2)
  • HIP