スパッタリングターゲット材料の開発によるサーマルプリントヘッドの高速化に貢献した事例

京セラ株式会社様は長年、サーマルプリント業界でNo.1のシェアを誇っておられます。他の追随を許さない高品位かつ多種多様な製品の開発を、弊社とどのような連携によって取り組んでこられたのか。長年深く関わっていただいている技術者の方たちとの座談会によって明らかとなりましたので、ご紹介いたします。
サーマルプリントヘッドの開発

ファクシミリやレシート、IDカードなどに印刷を行うサーマルプリンタのキーデバイスにサーマルプリントヘッドがあります。サーマルプリントヘッドは、1980年代に大手電機メーカーがこぞって開発に注力しており、市場がどんどん伸びていましたが、当時はどの企業も横並びの状態でした。
そんな中、京セラ株式会社様では、他の企業から一歩抜き出るために小型化・低コスト化・高速化を目指しました。
高速化の実現にスパッタリングターゲット材料の開発が必要に
小型化・低コスト化は従来の構造を見直すことでクリアすることができましたが、高速化はなかなかうまくいきませんでした。高速で駆動させるためには大きな電流を瞬間的に流さないといけませんが、当時の技術では電流が配線にも分散されてしまい、エネルギーのロスが生じていたのです。
その問題を解決するには、京セラ株式会社様では前例のなかったスパッタリングターゲット材料の開発が必要ということがわかりました。
スパッタリングターゲットの開発
高速化の問題を解決するために京セラ株式会社様から提示された仕様を目標にスパッタリングターゲットの試作を開始しました。弊社で製造したターゲットを用いてサーマルプリントヘッドを試作したところ、大きなメリットがあることがわかりました。
私たちが開発したターゲットは、今までになく圧倒的に高速で美しく印刷することができたそうです。
なぜ、そこまでの違いが生まれたのか?
どのような製法でターゲットを製作したのか?
続きは、広報誌「ELEMENTS SHIP number2」をご確認ください。
