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スパッタリングターゲットの製造方法と特徴

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スパッタリングターゲットの製造方法と特徴

スパッタリングターゲット

スパッタリングターゲットは半導体、液晶パネル、センサー、太陽電池など様々な電子部品の薄膜形成に使われており、高純度金属からセラミックス材料まで多くの種類があります。弊社は研究用の小径サイズからから生産ライン向け量産品に至るまで、多くの種類のスパッタリングターゲットをご提供しております。

溶融法と焼結法

スパッタリングターゲットは、主に溶融法と焼結法の二つに分けられます。弊社はこの両方の製造プロセスを保有しており、これまでの多くの実績から得られたノウハウを元に、適切な製法を用いることで、あらゆる材質のスパッタリングターゲットを製造することができます。

表:溶融法と焼結法の特徴

※スクロールしてご覧いただけます。

  溶解法 焼結法
原料 純金属、合金など 高融点金属、酸化物、窒化物、その他Si,B,P,S,F,C化合物
弊社対応可能製法 真空溶解、アーク溶解 大気焼成、真空ホットプレス、大気ホットプレス、SPS、HIP
利点 低窒素・低酸素の高純度ターゲットが製造可能 材料種及び組成比の自由度が非常に高い

溶融法

溶融法は金属原料を加熱して溶融し、固める技法です。一度溶融精錬することにより、均一な強度のある純金属、合金を作ることができます。弊社では真空溶解炉を用いて溶解しており、これらの操作は真空中で加熱、溶融、鋳造を行うため、不純物量の少ない高品位な純金属や合金を製造できます。

また一部高融点材料はアーク溶解炉を併用する事によって製造できます。これらの製法を用いた製品は、特に低酸素、低窒素であることから、スパッタリング時の不純物やパーティクル発生が低減でき、高機能薄膜用途に用いられます。また、材料を指定の成分で配合することにより合金の製造も可能です。

技術と装置紹介はこちら

焼結法

焼結法は原料粉末を成型、加熱することで焼き固める技法です。原料粉末を焼結することにより、均一で緻密なファインセラミックスを作ることが出来ます。弊社では主に大気焼成炉や真空ホットプレス炉を用いて製造しています。大気焼成炉では主に酸化物や複合酸化物などを焼結でき、真空ホットプレス炉では窒化物、炭化物、高融点金属などを真空もしくは雰囲気中で焼結することができます。

多元素が含有した化合物材料や金属とセラミックスが混ざった複合材料など、材料の組み合わせや組成の自由度は高く、あらゆる材料系のスパッタリングターゲットが製造可能です。均一で緻密なファインセラミックス材料はスパッタリングにて均質な薄膜を得られることから、機能性薄膜材料として幅広く用いられています。

酸化物だけでなく、硫化物、窒化物、フッ化物や、弊社内で合成した各種化合物の焼結なども豊富な実績がございます。また、受託合成の依頼を頂いた材料の焼結試験なども承っております。

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弊社の強み

弊社は溶融法と焼結法のプロセスを有しており、独自の原料合成技術により特殊成分のスパッタリングターゲットを、1枚から試験用材料として提供できます。

  • こんなターゲットが作りたい
  • 欲しい材料が見つからない
  • 材料があるけれど形状化ができない

などお困りの際にはなんなりとお問合せください。

関連記事:様々な焼結方法とそれを可能にする装置たち

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