テトラメトキシチタン(Ti(OCH3)4)、ペンタメトキシタンタル(Ta(OCH3)5)によるペプチド合成法

従来のペプチド合成方法 ~固相合成法~
これまでペプチドの合成は固相合成法が一般的であり、脱水反応によってアミノ酸鎖を一つずつ伸長していきます。そのため大量合成ができず、一旦生じた異性体の分離精製は容易ではありません。
新しいペプチド合成方法
ペプチドの効率的な新合成技術として、ルイス酸触媒のTi (OCH3)4 (テトラメトキシチタン、 titanium (Ⅳ) tetra methoxide)またはTa (OCH3)5 (ペンタメトキシタンタル、 tantalum penta methoxide)を用いることで、不純物である光学異性体ができるラセミ化を防ぐことができます。
また、工程数を大幅に減らすことができるため、従来法より大幅に生産コストを低減できることが報告されています(1。
これにより、中分子医薬品、化粧品および農薬など様々な製品で低コスト化が期待できます。
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(1“Substrate-Directed Lewis-Acid Catalysis for Peptide Synthesis Muramatsu, W.*; Hattori, T.; Yamamoto, H.* J. Am. Chem. Soc. 2019, 141, 12288.doi: 10.1021/jacs.9b03850